シナリオ2:巨眼襲来  

 シナリオ作成:友野詳

  シナリオの概要

 世界滅亡を防ぐ、というのはTRPGの定番といえる設定です。何回かのセッションを重ねるキャンペーンで遊ぶのが普通でしょうが、ゲームによっては一度のセッション、プレイ時間3〜4時間で世界を救うこともあります。
 このシナリオでも、数時間で世界を救ってもらいます。世界のあちこちに、巨大な破壊者があらわれる中、PCだけがその中核を討つことができます。怪獣もの+クトゥルー神話+ファンタジーの邪神降臨で、定番の展開になります。このジャンルでは典型的なパターンを用意してありますので、そのぶん、キャラクターの活躍や場面の派手さを描写することに力をそそいで楽しんでいただければ、と思います。情報をどう得たか、敵をどう撃退したかの具体的な描写から、さまざまなストーリーを派生させてください。
 敵データなどは、作成したてのキャラクター3〜5人で対応できるように設定されています。

  シナリオの背景

 ただ一体で、世界ひとつに匹敵する力を持った邪神〈虚無をすら永劫に荒廃させるものザガク・ストウラ〉は、遠い過去(邪神特有の因果の歪みを考えると遠未来や昨年であっても驚かないが)に、激しい戦いの果て、封印された。
 体長数10kmの巨人という見かけをしたその肉体はバラバラにされ、それぞれ個別の亜空間に押し込められている。
 脳を持たない巨人の、その神力の中核となるのは、ふたつの、頭部からはみ出るほどに巨大な眼球であった。
 そして、ザガク・ストウラに敵対する者たちが勝利を得たのは、このふたつの眼球に異なる意志が宿っているからだった。
 この眼球の対立を利用して、邪神の敵対者たちは封印の魔法陣を、眼球の内部に設置することに成功したのだ。
 そして、封印を司る、巫女の血脈を用意した。巫女の一族を生み出した者たちが、邪神を封印するだけですませたのは、亡ぼす手段がなかったからだろうか。そうではない。いずれ、支配手段を発見した時は、解放して自分たちの武器にしようと考えていたのだ。
 だが、長い年月におよぶ異界間の抗争のうちに、邪神の敵対者たちはその存在を歴史上から消し去られた。ザガク・ストウラのコントロール方法は、完成まであと一歩だったが、それも失われた。
 巫女の血脈はかろうじて保たれたが、年月と「非認識の祝福」が、邪神封印の事実を忘れさせてしまった。彼らは、平凡な現世の人間として生きてきたのだ。
 それでも大きな問題はなかった。一族は、封印を維持するためではなく、いつか封印を解くために存在していたからだ。
 封印と解除、そして支配の要である一族の頂点、巫女は、儀式魔術によって同じ魂を何度も転生させている。といっても、生まれるたびに前世の記憶は失っているが(だから後一歩までに迫った邪神制御も忘れられてしまった)。
 開幕時、PCたちは、外洋を行く船上にいる。
 その航路上に、突如、直径1qの巨大な眼球(右目)が出現する。偶然によって邪神の右目の封印が解かれてしまったのだ。
 PCたちは、まず何よりも我が身と、乗り合わせた船を守らねばならない。船上で知り合った少女、右郷(うごう)かなめこそが、封印の一族の末裔である。
 右目が活動するにつれ、世界中に邪神のほかの部位があらわれはじめる。正面から戦っては、ファイヤードの軍勢であっても勝ち目はない。邪神は、破壊衝動にとらわれており、現世すべてを灰燼に帰すことが存在目的だ。
 邪神が完全復活をとげて、世界が滅亡するまで、あと24時間。対処できるのはPCだけだ。
 第一の方法は、左目の封印を解いて、ぶつかりあわせることだ。しかし、解放した左目を支配するには、巫女がその魂をギリギリまで削らなければならない。
 第二の方法は、巨大眼球の内部に飛び込み、魔法陣を再起動させることだ。けれど、こちらの手段をとった場合、かなりの確率で、ファイヤードたちももろともに封じられてしまう。
 PCたちが生還できるかどうかは、サイコロの目と戦術的選択にかかっている。
 なお、このシナリオでは、ゲーム内時間で24時間が過ぎると、世界は邪神に亡ぼされる。絶望値が蓄積するほどに、時間が経過して、余裕は残り少なくなっていく、とすればよいだろう。

  情報収集項目

 このシナリオでは、以下の4項目が調査できる。

★クライマックス発生条件「巨眼の正体」

調査開始条件=なし
難易度=やや易
ルール上の情報=クライマックス移行には、邪神の【封印方法】を得ねばならない。
解決キーワード【封印の巫女】獲得。
ストーリー上の情報=あの巨大な眼球は、世界を亡ぼせるほどの力を持った邪神「ザガク・ストウラ」の中核のひとつである。かつても世界を亡ぼしかけたが「闇の三日月」の巨獣皇帝エンダークに封印された。エンダークは、いつか邪神を自分の支配下におけるよう、パペットたちに研究させたという。それは、巫女と呼ばれる存在を中核とした一族だったらしい。


★希望獲得判定「眼は一対ある」

調査開始条件=解決キーワード【封印の謎】を持つこと
難易度=やや易
ルール上の情報=解決キーワード【左眼】を得る。希望獲得判定はコミュで行う。
ストーリー上の情報=ザガク・ストウラが敗北したのは、その意志がふたつあったからだ。人間にたとえれば、脳がふたつあるようなもの。どちらも破壊衝動の塊なのは一緒だが、「まず攻撃力の高い敵をつぶす」「まず回復役をつぶす」など思考法が異なる。どちらも自分であるぶん、対立は根深く、妥協はしない。


★状況打破判定「封印の守り」

調査開始条件=解決キーワード【封印の巫女】を得ている
難易度=易
ルール上の情報=解決キーワード【忘れられた前世】【封印の謎】を得る
状況打破判定の判定パラメータは、PCの選択でウィルかタクティクスのどちらか変化する(達成していなければウィル)。
ストーリー上の情報=邪神の封印を守り、支配方法を探していた一族がいる。巫女は、一族の長であり、解放の鍵でもある。その血を、封印の土地(右目は日本海溝の底)で流せば、邪神の封印は解かれる。巫女は、同じ魂が転生するので、前世の記憶をよみがえらせることもできる。なお、巫女以外の、守り役やその相手となって子孫を残す役割の者たちも魂が転生する。


★事態収拾判定「邪神に挑む」

調査開始条件=解決キーワード【忘れられた前世】を得ている
難易度=やや難/難
ルール上の情報=やや難の達成で解決キーワード【転生前の記憶/左目の支配】を、難まで達成すると【転生前の記憶/再封印】を得る。どちらでも【封印方法】獲得としてクライマックスに移行できる。
事態収拾判定判定の判定パラメータは、PCの選択でタクティクスかウィルのどちらか変化する(達成していなければタクティクス)。
ストーリー上の情報=巫女の、あるいは「じつは封印の一族だったPC」の、前世の記憶をよみがえらせると「左目を解放し、右目と戦わせる」か「右目の中に入り込んで、封印の魔法陣を再起動させる」ことが可能になる。左目を戦わせると、巫女の命に危険がおよぶ。右目の中に入れば、PCに危険がおよぶ。



ステージ0

 PCたちは、太平洋上を行く客船に乗っている。船自体の素性、PCが乗っている理由などは自由に決めること。
 日常ダイスをふる際に、船内生活を描写し、PCをとある事件に遭遇させること。
 その事件とは「ちょっとしたトラブルによって十代なかばの少女が怪我をする」というものである。少女の容姿、性格などは、プレイヤーの好みに応じてGMが設定すること。
 少女の名は「右郷かなめ」という。
 このシナリオは、クライマックスステージがふたつ存在する。物語的には「右郷かなめ」への関わり具合で分岐することになるだろう。かなめを犠牲にするか、PCたちが命を危険にさらすか、どちらかといえば後者のほうが数値的な難易度は高くなる。GMは、解決キーワードによる分岐を無視し、独自の判断でクライマックスステージを発生させることも可能だ。
 なお、ステージ2以降、PCが、異なるステージで分離して行動することもできる。分離行動を選ぶなら、物語の幅は広くなり、解決キーワードは集めやすくなるだろう。しかし、個々の推奨行動などの、数値的な面では達成が難しくなる。プレイヤーの推理、行動描写が的確であれば、情報収集にボーナスを与えてもよいだろう。


ステージ1「出現する巨大な怪異」
開始ソウルカラー「藍」 元ステージ:一転する日常

ステージ目的=巨大な事件にPCを巻き込む。プレイヤーに、自分のキャラクターが事件に挑む動機を見つけてもらおう。迫り来る危機を、どう解決するか、それぞれのキャラクターの能力を生かして描写し、ヒーローとしての見せ場を作ってみよう。
ステージの前提情報=船の行く手に、直径1qもある眼球が浮上してきた。周囲に竜巻や稲妻が生じて、船が損傷を受けて立ち往生する。さらに眼球の周囲に、蝙蝠と蠍をあわせたような異形の怪物たち(サイズは人間大)が出現する。怪物たちは船客を攫おうと襲ってくるし、眼球は近づいてくる。異形を撃退し、眼球の接近を阻止して、船客を脱出させるのがPCの役割だ。

◎推奨行動α「巨眼の攻撃を防ぐ」
 種別=闘争
 難易度=通常
 達成時=選パ+1
 未達成時=絶望値400点+肉体的損失1点

◎推奨行動β「乗客を脱出させる」
 難易度=やや易
 達成時=アビ+1および解決キーワード【少女】獲得
 未達成時=絶望値200点増加


ステージ2‐A「巨眼に立ち向かう」
開始ソウルカラー「青」 元ステージ:一時的解決

ステージ目的=巨眼の強さ、通常の手段では倒せないことをPCたちが知る。だが、放置しておけば世界が滅び、それに対抗できるのもPCたちだけなのだと覚悟させる。ほかのファイヤードたちでは何故ダメなのかを、GMが決めておくか、プレイヤーたちと一緒に探ろう。
ステージの前提情報=巨眼によって、PCたちが乗っていた船は沈められる。そして、巨眼はゆっくりと東京へ進みはじめる。行く手である東京では、邪神の破壊活動をきっかけに異界間戦争をもくろむ勢力が活動をはじめ、ファイヤードたちは手一杯になる。
ステージの獲得情報=あの巨眼は、全身をばらばらにして封じられた邪神の一部分である。怪物たちはその眷属だ。

◎推奨行動α「巨眼を足止めし、正体を探る」
 難易度=特殊(後述の「追ってきた眷族:タイプA」のデータで戦闘する)
 達成時=タクティクスorアビ+1および解決キーワード【邪神】獲得
 未達成時=絶望値500点増加

◎推奨行動β「治療や補給を行う」
 難易度=易
 達成時=コミュ+1および失ったパラメータの回復
 未達成時=なし


ステージ2‐B「乗客を守って近くの島へ避難する」
開始ソウルカラー「任意」 元ステージ:対決と暴露

特殊ルール=このステージを選ぶにはキーワード【少女】が必要。
ステージ目的=重要な登場人物である少女とPCに、より深い交流を持たせる。少女に感情移入できれば、この後の展開をより楽しめるだろう。
ステージの前提情報=乗客たちを連れて脱出したPCたち。だが、巨眼が生み出した異形の怪物は、執拗に追いかけてくる。どうやら、乗客のうち、特定のひとりを捜しているようだ。
ステージでの獲得情報=PCが知りあった、怪我をした少女、右郷かなめ。彼女が狙われていることを知らせる。欠けた記憶や情報収集で、彼女が「邪神を封じ、解放する巫女の魂を継いでいる」ことを突き止めさせよう。設定キーワードなどを使って、情報収集をうまく描写できると盛り上がる。

◎推奨行動α「巨眼の配下を撃退する」
 種別=闘争
 難易度=通常
 達成時=選パ+1
 未達成時=絶望値100点およびいずれかの損失1点

◎推奨行動β「つきまとわれる理由を調べる」
 種別=社交
 難易度=通常
 達成時=コミュ+1および解決キーワード【封印の巫女】獲得
 未達成時=絶望値300点増加


●ステージ3‐A「邪神への対処」
開始ソウルカラー「青」 元ステージ:意外な真実へ

ステージ目的=巨眼の正体と、その対処法を見つけ出すステージ。比較的短いシナリオなので、情報収集の補助として、うまく活用してほしい。ここまでで「邪神を倒すには、右郷かなめの犠牲が必要」と推測させ、ほかの方法はないのかと、PCが悩むようなら物語は盛り上がる。どういう順序で情報を明かしてゆくかで、ドラマの展開や感情移入が異なるため、プレイヤーを楽しく葛藤させられるかは、GMの腕の見せ所だ。
ステージの前提情報=かなめが事故で流した血が海に落ち、封印が解かれた。邪神から世界を救う手段を、解明しなければならない。右郷かなめの、あるいはPC自身の持つ前世の記憶が鍵だ。もちろん、GMやプレイヤーがほかの手段で、情報を得る描写でもよい。推奨行動βでは、邪神の眷属である怪物たちをあらかじめ始末しておける。

◎推奨行動α「あれは……だ!」
 種別=調査
 難易度=やや難
 達成時=情報ひとつ公開および使用パ+1
 未達成時=絶望値300点増加

◎推奨行動β「眷属の殲滅」
 難易度=通常
 達成時=タクティクス+1および状況打破判定の難易度低下と解決キーワード【忘れられた前世】獲得
 未達成時=なし


●ステージ3‐B「巫女の力を」
開始ソウルカラー「赤」 元ステージ:拒絶と回復

特殊ルール=このステージを選ぶにはキーワード【封印の巫女】が必要。
ステージ目的=どのような形でクライマックスを迎えるか、プレイヤーに決断させる。推奨行動βで、邪神封印の方法を得た場合、どちらのクライマックスが可能かは、流れに応じてGMが決めること。
ステージの前提情報=PCたちが出会った少女は、邪神の封印を守り、そして解き放つ鍵となる巫女だった。彼女の力を借りれば邪神に立ち向かえるだろう。

◎推奨行動α「巫女の力を見出す」
 難易度=通常
 達成時=アビ+1および推奨行動βが可能になるのにくわえ、GMは適切と判断した情報収集判定に
       成果300点をくわえてよい
 未達成時=絶望値400点増加

◎推奨行動β「力を借りる」
 難易度=やや難
 達成時=コミュ+1および解決キーワード【封印の巫女】を得ていない場合は得る
 未達成時=絶望値100点増加


●ステージ4「蹂躙する邪神」
開始ソウルカラー「青」 元ステージ:突然の襲撃

ステージ目的=予備のステージ。3ステージ目まででクライマックスに移行できなかった場合、世界が邪神に蹂躙される中、解決手段を求めて奔走することになる。未達成時の「損失」は、PCの行動の工夫や、なんらかの解決キーワードで打ち消せるとしてもいいだろう。
ステージの前提情報=クレムリンを巨大な右手が握りつぶし、ニューヨークは巨大な右足に踏みにじられた。世界のあちこちでファイヤードたちが戦っているが、状況は絶望的だ。仲間に希望を与えなければ。

◎推奨行動α「世界を襲う怪物と戦う仲間を支援する」
 特殊ルール=タクティクス以外は基準値5
 種別=闘争
 難易度=難
 達成時=タクティクス+1
 未達成時=絶望値400点および肉体的損失1点

◎推奨行動β「人々に諦めさせない」
 難易度=通常
 達成時=ウィル+1
 未達成時=PC全員に精神的損失1点

◎推奨行動γ「具体的な危険から人々を救う」
 難易度=やや難
 達成時=コミュ+1
 未達成時=絶望値100点増加


  欠けた記憶

★巫女(右郷かなめ)との関係
獲得条件:解決キーワード【封印の巫女】を得ている
1〜2
  守り役の記憶。巫女を守って戦っている。解決キーワード【忘れられた前世】【代役】を得る。
3〜4
  敵:巫女を追い、亡ぼそうとしている記憶。解決キーワード【左目の一族】を得る。かつて、封印を担ったもうひとつの一族「左郷」がおり、邪神支配術をめぐって抗争をくりひろげたことがある。GMは、その生き残りの陰謀を、今回の真相として設定してもよい。
5〜6
  巫女の血を伝える役目の記憶。解決キーワード【巫女との絆】を得る。


★PCの前世の記憶
獲得条件:解決キーワード【忘れられた前世】を得ている
1〜3
  邪神との戦いの記憶。情報収集判定「邪神に挑む」の成果400点を得る。
4〜5
  邪神の尖兵としての記憶。解決キーワード【邪神の内部構造】を得る。
6
  巫女の分身。ほかのPCが、このPCの記憶を呼びさますための成果判定を行い、成果が200点以上であれば【転生前の記憶/再封印】を得る。


  絶望イベント

第一段階:右目出現から8時間経過。トーキョー24に眼球の怪物の群れが出現した、というニュース。希望を2点、失う。

第二段階:右目出現から16時間経過。地球上すべてが暗雲に閉ざされる。ウィルを1点失う。

第三段階:右目出現から24時間経過。邪神が復活して、世界は滅びる。滅びた世界の再生を求めるなら「リベンジシナリオ」をプレイすること。


クライマックスステージ1/左目の支配

 PCが【転生前の記憶/左目の支配】【転生前の記憶/再封印】のどちらを得ているかで、クライマックスの判定が異なる。どちらも得ていれば、プレイヤーが選ぶ。

  希望獲得判定
 左目の封印を解き、PCたちのもとに召喚する。

 判定パラメータ=コミュ
 開始ソウルカラー=「赤」
 判定回数=1巡
 特殊処理1=解決キーワード【左目の一族】を消費すると、ふったダイスの目のうち2個までを自由に変更できる。
 特殊処理2=至難を達成するごとに、誰かの切り札アビリティの使用回数を1回増やす。


  状況打破判定
 左目を操り、右目と戦う。左目はPCたちの能力を写し取り、増幅して右目にぶつける。

 判定パラメータ=タクティクス
 開始ソウルカラー=サイコロひとつふる。1〜3なら「黄」、4〜6なら「青」
 判定回数=戦闘
 特殊処理1=解決キーワード【左目の一族】を消費すると、ふったダイスの目のうち2個までを自由に変更できる。
 特殊処理2=ステージ3−Aの推奨行動βを達成していない場合、ソウルカラー「緑」で邪神の眷属が攻撃を行う。自動的に100ダメージを与える。無限に生み出されるので撃退できない。

[ザガク・ストウラの右目](紫)判定数8個 HP倍率×3
0  「手足ヨ、我ガモトヘ来タレ」 ノーダメージ 
1〜2  超越者のプレッシャー ウィルに100ダメージ+精神的損失1点
3〜5  大竜巻と黒い稲妻 300ダメージ
6〜8  天変地異 400ダメージ+肉体的損失1点


  事態収拾判定
 右目と左目が相打ちになると、消滅する邪神が、巫女をもろともに飲み込もうとする。彼女を引きとめ、異界への扉を塞ぐ、二段階の判定になる。

 判定パラメータ=ウィル
 難易度=至難を2回
 開始ソウルカラー=「紫」
 判定回数=2巡
 特殊処理=解決キーワード【巫女との絆】があれば、GMは適切な描写を行わせることで、片方の難易度を難にしてもよい。また【代役】があれば、そのPCを消失させるかわり、自動成功にできる。


クライマックスステージ2/再封印

  希望獲得判定
 巫女と心を通じ合わせ、その導きによって、右眼球の瞳孔から、内部に飛び込む。

 判定パラメータ=コミュ
 開始ソウルカラー=「赤」
 判定回数=1巡
 特殊処理=至難を達成するごとに、誰かの切り札アビリティの使用回数を1回増やす。


  状況打破判定
 内部から眼球を破壊し、その深奥に隠された封印の魔法陣を再起動する。敵のHPをすべて0にすれば、再起動は特に判定せずとも成功する。

 判定パラメータ=ウィル
 開始ソウルカラー=サイコロひとつふる。1〜3なら「黄」、4〜6なら「青」
 判定回数=戦闘
 特殊処理2=ステージ3−Aの推奨行動βを達成していれば「追ってきた眷族」がタイプAだけになる。

[邪神の免疫機構](藍)判定数8個 HP倍率×3
0  パターン組み換え 次の判定数を2個増やす 
1〜2  武器破壊 タクティクスに100ダメージ+経済的損失1点
3〜5  異界の猛毒 300ダメージ
6〜8  肉体溶融 300ダメージ+肉体的損失1点

[追ってきた眷族:タイプA](橙)判定数4個 HP倍率×0.5
0  同士討ち 免疫機構に100ダメージ 
1〜2  ガンビーム 100ダメージ
3〜4  アイブレイド 200ダメージ

[追ってきた眷族:タイプB](緑)判定数4個 HP倍率×1
0  自爆攻撃 自身とPCに100ダメージ 
1〜2  スコーピオンニードル ウィルに100ダメージ
3〜4  神経操作音波 タクティクスに100ダメージ


  事態収拾判定
 邪神が亜空間に封印される前に、妨害に立ちはだかる眷属や免疫機構を打ち破り、内部から脱出する。

 判定パラメータ=タクティクス
 難易度=至難を2回
 開始ソウルカラー=「紫」
 判定回数=2巡
 特殊処理=解決キーワード【邪神の内部構造】もしくは【巫女との絆】があれば、もしくはGMの判断により、以下の特殊な判定で脱出させてもよい。
 ダイスをころがし、一定面積内におさまったうちで、最も遠いものふたつの距離を測る。これを一定回数繰り返し、距離合計があらかじめ決まったもの以上になればよい。
 つまり、散らばったダイスの場所がPCの活動。ダイスとダイスの広がりが稼げた距離。その合計が、眼球の中央から外部までの長さに達すれば脱出完了。
 具体的な手順は以下の通り。

手順1) ダイスをふる適切な面積を決める。キャラクターシートか、ストーリーシートの半分くらいがよいだろう。
脱出に必要な距離を決める。囲んでいるテーブルの長い辺あたりが適当。
手順2) ウィルの個数ぶんのサイコロを握る。判定数増加のアビリティは使用できる。
手順3) なるべくちらばるように、シート上にダイスをころがす。ウィルが2点以上ないと、無意味。
手順4) 希望を消費すると、ふりなおし。出目変更などのアビリティは無効(事態収拾判定の情報収集を達成したら伝えておこう)。
手順5) 最も離れているダイス(シート外にあるものは無視する)の距離をはかる。
手順6) 距離を記録する。紙テープなどではかり、机の縁にマーカー代わりに置いたダイスを動かすなどするとよい。
手順7) 全員が二度ずつ、これを行う。距離が達成できれば、成功。


エピローグ

 クライマックスの判定すべてに成功すれば、邪神は封印され、世界に平和が訪れる。かなめは、無事だろうか? 彼女とPCの間に、どのような関係が築かれているだろう。かなめへの感情移入を行わせることができれば、ゲームは盛り上がるだろう。そして、その内容に応じて、みなで適切なエンディングを語ろう。
 かなめが命をつなぐことができなかったなら、邪神の力の残滓を利用して、彼女をよみがえらせたり、過去をやりなおすための冒険を行ってもよい。
 またPCが脱出できなかったとしても、異次元で、帰還のすべを求めて冒険することはできる。
 世界が邪神に亡ぼされたとしても、まだ救いの可能性はある。因果をゆがめられるのは、敵だけとは限らないのだ。

 
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